前回のおはなし↓
パワハラ日記20*本社への電話でわかったこと
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パワハラ日記~始まりから最終出勤日まで~
白波さんの嘘が発覚した日の夕方。
本社から電話がかかってきました。
H取締役は多忙すぎて会社に戻れないため、部長が電話してくれたそうです。
まず、わたしが今後どうしたいか聞かれました。
わたしは、雇止めを撤回してほしい、撤回されるんじゃないか、と思って労基に行ったので、そのまま伝えようと思ったのですが…
病院でも「今の上司じゃなかったらここまで悪化していない」と言われ、労基でも「こんな無知な上司の所で働くのが良いとは思えない」という反応で…さらに「新人が育っていない関西支社に戻っても、どうせすぐ潰れると思う」と言われたことと、わたし自身白波さんの顔を見なくて済むことが1番精神的に良いような気がしていて、どうしたいのかわからなくなっていました。
咄嗟に出た答えは
「仕事は続けたいけど、白波さんと働くのは嫌だ」
ということでした。
いちばんの本音です。
部長も、わたしの返事がそれではどうしたらいいか分からないという感じで(そりゃそうだ)H取締役や他の社員とも相談した結果、手が痛いならこのまま退職した方がいいのではないか…と提案して来ました。
わたしは、これまで白波さんに散々退職を促された上にここでも退職勧奨をされたことが結構ショックで、どういう反応をしたのか思い出せません。
さらに追い討ちをかけたのが
「《仕事をすれば、右手が治らない》と言う白波さんの意見も一理ある」という言葉でした。
今までの経緯を知らない本社の人からすればそうなのかもしれませんが、白波さんはずっと
「悪化されると自分(白波さん)が困る」
「辞めるか辞めるか、それとも辞めるか選べ」
「言う事を聞かないなら退職させる」
という感じで、自分の立場を脅かす存在は退職させることしか頭にない、自分の立場を守ること以外何も考えていない人だったので、そんな人の言葉に一理あるとはとても思えませんでした。
その日はとりあえず終話し、労基に電話。
部長から言われた事を伝えました。
労基の担当者は、このまま退職すると解雇になり、それは会社にも相当リスクがあると言いました。また、補償金を請求してみるのがいいんじゃないか、と提案して来ました。
後日おちついてから、再度部長に解雇について確認しました。
・解雇するのは会社にもダメージがあると聞いたがそれでも解雇するのか
▶︎書類は雇止めで記入する。それを解雇かどうかはハローワークが判断する
ということでしたが、労基に確認したところ「既に無期転換しているので、更新する・しないという概念はない。ハローワークが判断するとはどういうことだ??」
と頭を抱えていました。
紛争あっせんや裁判という選択肢もあるけど、とりあえず補償金を請求してみることになりました。
これで補償金が貰えれば、白波さんの顔を見ずに済むし、しばらくは生活が出来る…と思いました。
この時のわたしは労災申請中で、まだ審査結果が出ておらず、このまま会社都合で退職しても失業保険の申請が出来ない状態だったのです。
(正確には申請は出来るのですが、色々書類や手続きがあるようで、そこまで頭が回らなくて、ややこしいことは出来ないと思っていました)
補償金の金額については自身で相場を調べて自由に書いて良い、ということでしたが、ネットで調べても当然同じ事例は載っておらず、補償金・慰謝料という言葉を入れて検索すると、不倫の慰謝料ばかり出てきて全く相場がわかりませんでした。
1件、パワハラ案件で120万円貰えたというのが出てきて、わたしは100万円くらい欲しい気持ちでいっぱいだったのですが、白波さん本人ではなく社長に請求しなければならないこと、本社の人やH取締役をはじめとする以前の上司には大変お世話になっていたこともあり、半額の50万円を請求しました。
労基からのアドバイス通り、振込まで2週間の期限をつけ、簡易書留で送りました。
それはわたしが退職になってしまう2日前に、ギリギリ本社に到着しました。
・・・つづく。